なんで実写化してしもうたんや! |
FriendとNeutral、Foe
この世界には様々な種族や勢力が存在し、各々が様々な思惑のもとに活動しています。多くの場合、ほとんどの勢力はプレイヤーに中立関係にあるか、もしくは友好的です。
各種族や勢力とプレイヤーとの関係は固定という訳ではありませんので、誰と仲良くし、誰と敵対するかは貴方の自由です。もちろん全ての主だった勢力と―海賊さえも―手を組み商売に勤しむのも自由ですし、Xenonのように目につくもの全てと敵対するのも自由です。
宇宙を飛び交う無数の船は、その船を製造した種族によって性能に傾向があります。バランス良くまとまった船もあれば、一部に特化した尖った船もあります。どの種族がどのような傾向を持っているのか、概要も兼ねて説明しようと思います。
Argon
X3の主人公的な種族。もともとは故あって地球の人類から枝分かれした末裔であり、Terranとは縁戚にあたる。
700年の時を経てTerranと再会を果たすが、互いの外交が円滑に進まず(TC)、ついにド突き合いを始めてしまう(AP)。
Argonに非が全く無い訳でもないんだけど、そもそもの発端からここに至る経緯を含めてだいたいTerranが悪い。
第二次Terraformer戦争後のAP本編では、同盟国のBoronをTerranとの戦争に引きずりこんだり、Xenonに包囲されたSplitの氏族を救助する見返りに戦争に引きずり(略)、Paranidとの合同演習中に現れたTerran艦隊を仲良く迎撃したり、先の敗戦で抱えたトラウマゆえか外宇宙の各種族を抱き込むのに奔走している。
船の特徴
どの部分も不足を感じず、バランスが良い。
迷ったらとりあえずArgon製にしておけば良いぐらいバランスに優れているけど、逆に無難過ぎるかも。
Boron
水生種族。神様的な何かから知恵を授かって高度な文明を持つに至ったそうな。建物も船も、有機的なデザインが特徴。
ArgonとはBoron Conflict以来のマブタチ。温和な種族なため、争いは好まない。
…はずなんだけど、IR入れると一番好戦的なのはこの方々なんですよね。不思議。
お願いですからまだ見ぬXenon Sectorを焦土にするのは勘弁して下さい。
船の特徴
Boronの技術によって造られた火器は装甲へのダメージが減少している代わり、シールドへのダメージが強化されている。
船はカーゴスペースにゆとりのある物が多い。その代わり速度はちょっと遅めかな。
Split
喧嘩っ早い。1に喧嘩、2に喧嘩、3とか4とか面倒くさいから全部喧嘩でいいよもう。そんなこと続けていたら故郷がどこか思い出せなくなった。
なんか縁者も色々な星に別居している。どうしてこうなった。
それに由来した名が「Split」、だそうな。
Boronへ侵攻した過去があり、両者とも銀河連邦に加盟した現在でもBoronとは国境沿いで紛争を続けている。
船の特徴
シールドを犠牲にすることで、高い速度と火力を獲得している。
同クラスの機体や船より搭載できるシールドが1基2基少ないので、扱いがやや難しい。
弱いという訳ではないので、腕に覚えのある方は試してみるといいかも。
Paranid
五大種族のなかで最初に宇宙へ進出した種族だったような気もするけど、うる憶え。宗教に敬虔な種族で、御上の言う事は絶対。その御上の一部が海賊を擁しているからタチが悪い。御上の息がかかった海賊をセクターごと消毒しようものなら、全Paranid人を敵にまわすことになる。
船の特徴
Argonと同様に性能のバランスが良い。
或いはArgonよりも性能がやや上かな、その代わり全体的にカーゴスペースが狭い。
綺麗な曲線美を体現した船が多い。
素敵なデザインだけど、横に広いので大型艦は回避運動をとるのが難しい。
Teladi
商売が好き。儲けることが大好き。でも自分の財産(船含む)が傷つくのは大嫌い。お金さえ出せば船以外の物は大抵何でも売ってくれる。
全種族(有機物)のなかで最も長寿。あれですか、この世界のエルフ的な存在ですか。
合理主義というか、実利主義なので船やステーションは無骨な形をしている。
エレガンスなParanidはTeladiのことをどう思っているのか気になるところ。
表向きは商売に勤しむ商人の体だけど、裏では海賊と繋がっている。
海賊の大型艦にTeladi製の物が多いのは、奴らが流しているから。
船の特徴
速度が遅い代わりに、頑丈なシールドと容量たっぷりのカーゴスペースを誇る。
自分の所有物が傷むことを忌み嫌うTeladiらしいと言えばTeladiらしい。
Terran(USC)
地球人類の末裔。TC時代まで、長いあいだ鎖国状態を続けていた。TC時代よりも遥か昔、外宇宙へ繋がる“ゲート”を発見した人類は知的生命体との接触する日が来ることを期待するも、その日はいつまで経っても訪れずマンネリな日々が続いていた。
そのうち惑星開拓作業が面倒くさくなって、全自動で惑星を植民地化するTerraformerを造る。しかし、深刻なバグによりTerraformerの目的が「生きてそうな奴らは皆コロコロしろ」にすり替わってしまった。
さぁ大変、とかもうそんなレベルじゃない。滅亡寸前の人類は暴走したTerraformerを外宇宙へ繋がるゲートへおびきだし、奴らを外宇宙で誘い出したのちゲートを破壊することでシャットアウト(要するにヤケクソ)を試みた。「こんなブービートラップに引っかかる奴いないだろ、常識的に考えて…」と誰もが諦めかけていたら、引っかかった。かくして、地球人類は滅亡の窮地から救われたのであった。
この時Terraformerを外宇宙へ誘い出す「囮」役を担った艦隊の末裔たちが、現在のArgon。一方のTerraformerの成れの果てがXenon。外宇宙の他の種族はTerranが粗大ゴミを不法投棄したことによって現在進行形で苦しんでいる、というのがX-Universeのあらまし。
船の特徴
他種族との接触が全くない鎖国状態が長く続いていたのに、船の性能は総じて高い。
だけど火器に互換性がないため、武装の面で融通が利かないのが玉に瑕。
ATF
Terranの一部門。完全自律したAIがバグによって暴走した為に人類は一度滅びかけた経緯があるので、TerranはXenonの悪夢を繰り返さないため完全に自律したAIを禁忌としている。ATFはその監視と、地球圏の防衛を行う組織。
UFJD計画(どこだかドアでXenonのアジトを特定しようとした)の頓挫により、その代替案としてATFが創設された。ATFはUSCとは別の独立した指揮系統と権限を有する。
仕事の内容にも起因しているけど、同族のTerran相手にもATFは懐疑的な態度をとっている。
それからArgonがプッツンしてTerranへ戦争を仕掛ける原因をつくったのも、大体この方の仕業。
船の特徴
Terranの機体に輪をかけて優秀。武装の融通が利かない点はTerranと同じ。
Xenon
かつてTerranが惑星植民地化のために造ったTerraformerの成れの果て。この世の生きとし生けるもの全てを抹殺するために日々進化、増殖し続けているAI(AGI)とそのAIが作り出した勢力。
ゲートを介さずジャンプアウトできる技術を有している。が、劇中それを駆使する様子が無いところを見るに、Xenon側もまだ自由に使いこなせていないのかも。
銀河を蝕む癌みたいなものであり、外宇宙の住民はこの癌によって苦しみ苛まれている。
交渉の余地なく、敵対するしかない。要するに全部Terranが悪い。
進化の過程で元のTerraformerに戻った中枢船(DECA、Xenonの進化を担うCPU船)も少なからず存在し、彼らはXenonから離反している。
上の経緯の他、過去の戦闘で中枢船を破壊されたりしているので侵略活動は必ずしも円滑ではない。そのためか、X3時代でのXenonの活動は幾分大人しくなっている(という設定)らしい。
船の特徴
平凡な性能。XRMはTeladiに近い傾向があるけど、バニラは詳しく憶えてないです。
バニラで印象に残っているのは武装の互換性に富んでいることと、Xenon Pの尻を苛めて楽しんでいた事ぐらい。
でも大型艦はヤバい。バニラでもXRMでもヤバい。
Kha'ak
コロニーのために「個」が存在し、コロニーのために「個」が犠牲になることを厭わない種族。独自のゲートレスジャンプ技術を有するなど、その技術力は五大種族に匹敵するかそれ以上。
しかし、他の文明と接触することがなかったためコミュニケーションのコの字も存在しない。存在しないし、恐らくKha'akは必要ともしていない。
他種族と接触するまでは、“外からの操作”もあり閉鎖的な空間で暮らしていた。例によってTerranの仕業かと思いきや、蓋を開けたのは希少資源のNividium目当てに開拓していたTeladiだった。Xenonと同様に、外宇宙の住人にとっては脅威の存在。
なお、Kha'akが他の種族と接触したことについては、神様曰く「完全な事故」だったらしい。
船の特徴
全ての機体がレーザー火器を搭載し、Kha'akの攻撃を見切ることはほぼ不可能。
なのでKha'akの集団に囲まれると非常にまずい。狩りの最中にClusterを見かけても、装備が不十分な間は手を出さないのが無難。
Pirates
この世界の畑から無数に量産される作物あるいは畜産物。プレイヤーの方針によるが、ほとんどの場合は捕食者と被食者の関係になる。もちろん海賊は被食者の方。
「清廉」や「ルッサリ」など、謎の日本語を機体や船体にデコレートしている。地球人類以外の種族もデコレートしている辺り、ある意味ではTerranよりも日本語フリークなのかもしれない。
船の特徴
他の種族の機体や船を改造した物が多く、独特の塗装を施している。
シールドをオミットする代わりに、速度の向上と装備できる火器が変更されている。
X3は極端に言うとシールドゲーなので、命綱とも言えるシールドを削っているため正直プレイヤーにとっては使いづらい。
Yaki
Paranid領のすぐ脇に巣食うマフィア。Paranidにとって目の上のコブみたいな存在。保有する機体や艦船のほとんどはParanidを模倣したものだけど、なかには優れたオリジナルも存在する。
それなりに変態技術を有しているらしく、X3のメインストーリーにも一枚噛んでいる。
船の特徴
海賊のソレと同じく、扱いづらい。だけどTenjinとかChokaroとかは例外。
海賊と違い鹵獲で手に入れるのが難しいため、欲しいなら仲良くなって買うのが一番かな。
OTAS
七大企業の一つで、Argonに属する民間軍事会社。変態。船の特徴
やばい、OTASやばい。
性能がおかしい。見た目もおかs(略)
Argon内の1企業のため、OTAS社から船を購入するにはArgonから信頼を得ていることが条件。
値段は割高だけど、それに見合った船が多いので買って損はしない。
(OTAS製の船はセクターLegend's Homeで購入可)
Goner
Argonが自分たちの起源の記憶を失いかけるほど永い時が流れても尚、根強く地球の存在と地球への帰還を夢見ていたArgonの宗教団体。いわゆる地球教。とはいえ某銀河のカルト集団と違い、暗躍はしないし一応健全。
船の特徴
大型艦以外はArgonの機体を改修したもの。巡礼のための船なので、戦闘向きではない。
非売品なので強引な手段を用いなければ基本的に入手はできない。
だけどここの大型艦にはM1やM2を収容できる化け物があるそうな。
Unknown
アンノウンだよ。船の特徴
見たまんまだよ。
その他
ゲーム内では明確に登場しないけど、X-Universe及びX3:APの世界観において重要な存在について。Ancients
プレイヤーも含め、この世界の住人が何気なく使っている「ゲート」とそのネットワークを遥か昔に構築した種族(?)。この銀河の管理者であり、X-Universeにおける神様といってもほぼ差し支えない。
知的生命体が自分たちと同じ水準に達するその日を待ち続け、この銀河を裏から管理している苦労人。人類以外の五大種族(※1)が滅ばないよう陰で操作したり、別の銀河でヤバい研究をしている種族に警告を発したりと、苦労が絶えない。
ところがTerranとArgonが他の種族をも巻き込んで泥沼の殴り合いを始めたもんだから、ついにぶち切れてゲートを停止させる。
これはAPよりもちょっと未来のお話になるのかな。ちなみに原因は第二次Terraformer戦争で敗退したArgonが、その後にTerranへの二正面作戦を展開するためXenon Sectorへゲートを繋げようとしたため。
※1
人類を疎外している訳ではなく、人類がネットワークに「接続」した事自体がAncientsにとって予想外の出来事だったらしい。
Sohnen
Ancientの代理者。
Ancient自身はとっくの昔に肉体の檻を抜け出してしまっていたため、ネットワークの管理等の実務面をこなす存在としてAncientが創造した種族。
他にも、Kha'akが五大種族と接触しないよう計らっていたらしい(※2)。
※2
Kha'akが他の種族と接触すれば、両者の戦争は避けられないとSohnen(Ancient?)は考えていた。そのためKha'akを隔離しておきたかったが、事故という形で遭遇してしまい現在に至る。
Outsider
Ancientsが管理している銀河とは別の銀河に存在する種族。技術水準は現在の五大種族を上回る。曰く、宇宙を崩壊させかねないほど危険な実験を行っていた。それをAncientsが感知したため実験を止めるよう警告したものの無視されたため、やむなく戦争に。(本編より1,500,000,000年ぐらい前の話)
戦争はAncients側の勝利に終わったものの、いずれOutsiderが力を取り戻してこちらの銀河へ報復に出てくるとAncientsは予想しているそうな。
用語の捕捉
五大種族Boron、Paranid、Split、Teladi、そしてArgonを含めた外宇宙の主要勢力の総称。 もともとArgon以外の種族は管理者によって庇護されていたので、彼らがそれぞれ一大勢力として成長したのはある意味で必然といえば必然かも。
銀河連邦
外宇宙の五大種族が所属している連盟。
初めはArgonとBoronのみだったが、交渉の過程で他の五大種族も加盟した。
Boron Conflict
TC時代よりも前に起きた、SplitによるBoron領侵攻に端を発する戦争。守る術すら持たなかったBoronはSplitの侵攻を防ぐことができず、あわや滅亡一歩手前まで追い詰められた。
外宇宙で信頼できる同盟相手を探していたArgonは、窮地に立たされていたBoron側に加勢することを決定し、Splitを撃退するため艦隊を派遣。一方、ParanidはSplitと手を組みArgonとの戦端を開いた。
五大種族のうち四勢力が参戦する戦争へと発展したが、最終的にはBoronがSplitから領地の幾つかを奪還し、終結。その後もBoronとSplitとの間は紛争が続くも、このときArgonとBoronとの間で銀河連邦の前身が発足する。
第二次Terraformer戦争
TCとAPの間に起きた、ArgonとTerran間の戦争。
地球の軌道ステーションTorusがテロで破壊され防備が脆弱になったTerranに対し、Argonが奇襲を仕掛けたのが事の発端。ArgonはYaki傘下の犯罪組織Beryllが開発した無人機(Terraformer)を量産し、太陽系へ送り込んだ。その数100億強、もはやスパム。
結果は、ブラックホールに繋いだゲートへTerraformer艦隊を誘導して壊滅させることに成功したTerran側の辛勝に終わった。しかし、その誘導役を担ったElena Khoも死亡した。
ちなみに第一次Terraformer戦争は、暴走したTerraformer艦隊に人類が滅ぼされかけた700年前の戦いのこと。
Saya Kho
ゲーム開始時のOPムービーに登場する女性。地球のTorusを破壊したArgonの工作員。Torus破壊に際し民間人を大量に巻き込むことに対する自責の念にかられた結果、Torusもろとも自らも死ぬ道を選んだ。(当のArgon政府は、テロへの関与を否定)
この事件によって、両者の関係の修繕は絶望的に。その後に第二次Terraformer戦争が勃発し、AP本編へ。
なお、第二次Terraformer戦争でTerranの窮地を救うため犠牲となったElena KhoはSaya Khoの母親。娘がテロの実行犯だったことを知っていたかは不明。
初代XからX3:RまでがBrennan親子による地球への帰還が物語の主軸だったのに対し、X3:TCとAPではArgonとTerranの軋轢に翻弄されたKho親子の物語と言えばそうなのかも。
7 コメント:
OTASの船は自分愛用してますねw
X-Universeの世界にここまでの設定があったとは…参考になりました。
この辺の話を改めて読むとゲームに入り込めるなぁ。
あ、そういえばIRってMOD紹介をぜひ紹介してほしいです。
Terraformerのバグは、保護すべき対象からTerranが外れたこと。
惑星改造と平和の維持のために、人類や5大種族が危険と判断しただけで本質は元のままのはず。
コメントありがとうございます。
高性能かつ個性派揃いのOTASのなかでも、バニラのMistralが好きでした。
XRMだと肉のついたZephyrusみたいになってしまいましたが…。
Xenonってバグっていても本質はTerraformerのままなんですね。
X3の日本語化を作って下さったeihu氏が「TerraformerのXenon化は人間でいうところの“はしか”みたいなものかも」とブログで仰っていたのですが、なるほど言い得て妙だなぁと感心しました。
IRはぼちぼち記事にしますー。もう少々お待ちを。
X Rebirthではゲートが初めのうちは機能してないと聞いて何があったしと思っていたらAncientsがブチ切れて機能させなくしたのですね。まあそりゃあ怒るでしょうねw
人類にとって住みやすい星がある宙域にこっそりとゲートを繋いであげたり、影で面倒みてくれていたんですけどねー。
ゲートを勝手に作って他のセクターに繋げようとしたり、おイタが過ぎた結果Rebirthに至るようです。
バックストーリー、参考になりました。
このブログのおかげで、久々にX3を遊んでますw
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