X3 Rebalance Mod (XRM) ―X3をより活劇に


特徴

 X3:APのゲームバランスを変更する大型MOD
  ・ほとんどの戦闘機、艦船がバニラよりも速く(M7以上の大型艦はほぼバニラのまま)
  ・一部のM6、M7などは戦闘機並の運動性も獲得
     先生助けてっ! XenonPちゃんが息をしてないのっっ!!
  ・火器の威力が変更され、クラス間の体格差がよりはっきりと表れる
     →M3がM6に1on1で勝つのはかなり難しくなりました
  ・種族ごとに装備できる火器もかなり限定される
     →種族間で傾向に違いはありますが、極端な不公平はありません
  ・一部火器に存在していた弾薬の概念がなくなる
     →NPCが弾薬切れで火器を使えない、という事態もなくなります
  ・M6以上の艦船は、大半が小型の戦闘機や輸送船を艦載できる
     →大体のM6はM5を1機、M7以上はM3が2機とM6&TSを1隻搭載できます
  ・TL、TSクラス等の輸送船はシールドが増強される
     M6並のシールドを所持する交易船がざらになります

  ・更に新たな船や派生型を追加
     →同型艦より装備できる火器の種類が減る代わりに、
       シールドとタレットが増強され対戦闘機に特化したSentinelモデルの登場など
  ・ミッション報酬の修正、ソフトウェア代金や船のアップグレード料金の高騰
      「とりあえずソフト全部つっこんどくか作戦」を何度も実行していると破産します
  ・懸賞金がかけられている対象を倒すと報酬が貰えるように(要ライセンス)
      コルベット艦1隻で数十万Cr、駆逐艦だと200-300万Crぐらい貰えます 
  ・JumpDriveはXLサイズになり、M3以下は装備できない
      →TM船の存在価値がますます上がるよ! 
  ・Docking ComputerはXXLサイズになり、M6以下は装備できない
      →Jesus....。一応オプションファイルでSサイズに戻すことも可


 他にも幾つか新しい要素が加わっているのですが、さしあたりバニラとの主だった差異は上述した通りです。他の要素については末尾に個別で書き出そうと思います。
 バニラから乗り換えると、戦闘機の主力兵器だったHEPTが行方不明(ほぼParanid専用の火器になった為)だったり、準主力だったPACでM4やM3を落とすのも大変になっていたり、なぜかXenonPの尻にタレットが生えていたり、新しい環境にかなり戸惑うと思います。特にM3以下の戦闘機で生きていくのがバニラに比べ厳しくなっているので、バニラでM3を乗り回していた人にとってXRMの世界は結構シビアに映るはずです。
 
 M3での戦闘がバニラほど簡単ではなくなったため、正直なところ序盤の段階ではXRMに対する印象はあまり芳しくありませんでした。印象が好転したのはM3での限界を感じてM6に乗り換えてからですね。バニラだと敵として以外に記憶があまりなかったM6ですが、XRMでは機動性の向上に伴い、快適なプレイを提供してくれる優れたクラスになっています。
 バニラでは装備する火器が種族に関係なくほとんど同じだったことと、何よりPBGがゲームバランスを大きく損なっていたことが不満でした。コルベット艦やフリゲート艦すらM3単機で落とせるほど凶悪な火器にもかかわらず、その辺の海賊が装備しているためにストレスを感じる方も少なくなかったと思います。私はそれが嫌でTCではCMODに乗り換えたクチでした。 

 戦闘機から戦艦まで乗り回した上での最終的な感想は、バニラに比べ遥かに優れたバランスでまとまっています。火器が画一化され過ぎないこと、様々な船が戦場に登場すること、強大な敵を打ち倒した際の“見返り”がはっきりと約束されていること、大型艦同士のビームキャノンの応酬が格好良いこと等々、殊に戦闘バランスでの不満が軒並み解消されています。
 バニラにおいて、いわゆる“強機体”として存在していたM6+などの機体はほとんどバニラのままなので、新しく登場したSentinelモデル等に対し見劣りするのが少々残念ですが、敢えて挙げるならそれぐらいの不満ですかね。

 XRMは導入後にNewGameで始めないと適用されません。なのでバニラを一通り堪能し、心機一転して再び一から始める予定の方にはこのMODの導入を強くお勧めします。逆に、始めたばかりの方にはお勧めしません。序盤の戦闘が辛いこと、ソフトウェアの代金が高騰していることなど、序盤にける金策の目途がたっていないと貧乏暮らしが冗長化してしまうためです。


導入方法

 先述したようにXRMは導入後にNewGameで開始する必要があります。
 それと、ステーション建設で便利なMOD「Complex Cleaner」はXRM導入よりも先に入れておく必要がありますこれからXRM導入を検討されている方は、ついでにこのMODも導入されることをお勧めします。

 では公式フォーラムのスレッドから、MainFileを3つ全部ダウンロードして下さい。
 ファイルのサイズが大きいので時間がかかります。のんびり待ちましょう。
 X3 Rebalance Mod (XRM) - Total conversion - v1.28

(This part ~のくだりは、v1.27から1.28へver upする方に対するメッセージです。気にしないで下さい)
  ダウンロードが完了したら、まずPART1を解凍し、中にあるcat/datファイルをリネームしてからX3:APのインストール先にある、「addon」フォルダに入れます。(~/x3 terran conflict/addon)
  リネームの仕方については「MOD導入の手引き―.cat/.dat形式のMODを導入する」を参照して下さい。

 PART1のインストールが完了したら、次はPART2を解凍します。
 PART2は1と違いフォルダやらファイルやらが大量にあります。ヤンナルネ。


 今回はX3:APなので、「TC」と付いているフォルダやファイルは全部要りません。 とりあえずお帰り願いましょう。

 多少すっきりしました。では逐次ファイルを移していきます。
 まず「director」「loadscr」「t」はそのままX3の「addon」フォルダにフォルダごと移し、上書きして下さい。「script_AP」はそのまま入れても動作しないので、“scripts”にリネームしてから「addon」にフォルダごと移します。(もしくはscript_APフォルダの中身をaddonのscriptsフォルダ内に移す方法でもOKです)
 .cat/datファイルは、先にPART1でリネームして入れた.cat/datと連番になるように入れて下さい。私がXRMを入れた時は以下のような感じでした。

 01.cat
 01.dat
 02.cat
 02.dat
 03.cat
 03.dat  ←ここまでX3:APをインストールした時点で既に入っていた(はず)
 04.cat(Complex Cleanerのcat)
 04.dat(Complex Cleanerのdat)
 05.cat(元XRM1.27_PART_1.cat)
 05.dat(元XRM1.27_PART_1.dat)
 06.cat(元XRM1.27_PART_2.cat)
 06.dat(元XRM1.27_PART_2.cat)


 今後X3:APに公式でアップデートが行われ、パッチが当たれば04.cat/datまで初期状態で存在しているはずなので、**.cat/datの**自体は環境次第で変わります。
 ここで大事なのは、XRMのPART1、PART2に含まれているcat/datファイルが地続きになるよう置くという点だけです。
 残りのtxtとpdfは説明書なので、どこかに保管しておいて下さい。特にpdfファイルの方はXRMの追加要素が解説されているので、ゲーム中に見慣れない光景を目にしたときに読み返すと役に立つはずです。

 さてPART2も終わったので、最後のPART3を導入しましょう。
 「mov」フォルダはこれまでと同様、「addon」に放り込んで下さい。
 「soundtrack」フォルダは、addonの親である「x3 terran conflict」フォルダに入れます。
 (BGMはTCもAPも同じ場所に格納されているため)

 以上でXRMのインストールは終了です。
 ゲームを立ち上げ、New Gameで動作確認を行って下さい。
 以降はオプションで導入するファイルについて解説します。
 必要や好みに応じてインストールして下さい。


新規ゲーム開始時の注意点

 XRM導入後の環境で新規ゲームを立ち上げる際は、以下の点に注意して下さい。

 「Weapon Select Extension」や「Anarkis Defense System」などの、インストール時にダイアログボックスを表示するMODをXRMと一緒にインストールしていると、新規ゲーム開始時にフリーズします。
 XRM導入後は新規ゲームで開始する際にこれらのMODを一度外しておき、ゲーム開始後に(XRMのダイアログボックスが表示されてから)セーブを行い、それから導入して下さい。

 なお、前述した「Complex Cleaner」MODは初回起動時ではなく2度目以降の起動でダイアログボックスを表示するため、このエラーを回避できます。XRMのダイアログボックスが表示されるより先に他のMODのソレが表示されてしまうと発生するエラーのようなので、それさえ注意すれば大丈夫です。

アドオンファイルの解説

XRMはメインファイル*3を導入したらほぼ終わりなので、これらのオプションを入れる必要は必ずしもありません。私自身、MARS用のオプション以外は入れたことがないので、単なる和訳とお考え下さい。

・Hull Multiplication Packs
  船の装甲(Hp)を増加します。
  3種類のタイプが用意されているので、好みのものを1つ選んで下さい。
  戦闘が冗長になるのは悪い意味でバニラへ回帰するので、私はお勧めしません。

・Cockpit Packs
  FPS視点をコックピット(駆逐艦以上は艦橋)画面にします。

・No Argon/Terran War Pack
  Argon、Terran間の関係をTC時と同じく中立状態に戻し、
  延々と繰り返されるArgonとTerranの不毛な応酬を取り除きます。

・Backgrounds Pack
  背景のテクスチャを変更します。
 
・Docking Computer Ware Size Fix for CODEA

  Docking ComputerをSサイズに戻し、再び全ての機体で装備できるようになります。
  このオプションファイル(パッチ)は、XRM本体のパッチと連番になるように導入して下さい。

・MARS Data File
  XRMは火器の性能を変更しているため、
  MARSとXRMを併用する場合はこれを導入しないとMARSが正常に動作しません。
  MARS導入後は必ずこのファイルで上書きして下さい。

・All Plots Complete Script - XRM Compatible(TC専用)
  バニラのPlotを全て完了した状態にしますが、TC専用なのでAPには関係ありません。
  諸兄曰く、TCのPlotをXRM環境下で互換性をもたせるためのOptionとのこと。
  勘違いしてました、恥ずかしい!

・Advanced Universe Pack
  ジャンプ機能で飛べる先がJumpBeaconのみに限定されます。
  JumpDriveがXLになってもまだ物足りないマゾへ捧げるサプライズのようです。

Bartering(バーター貿易)を利用する

  XRMでは、ステーション内でのBartering(他の商人との物々交換)が非常に有用な物へと変化しました。Energy CellやDrone、Satelliteなどの必需品はもちろん、Repが必要な武器やミサイルまで入手できます。相手が要求する品物を持ち合わせていない場合は、ク レジットによる支払いも可能です。 

 Xenonのビーム兵器DMBCなど、探し回れば非売品も手に入ります。
 Trading StationやEquipment Dock・HQなどは特に商人が多く、品揃えも豊富です。

そのほか雑多なこと

FAQみたいなもんです。

・Pantherはどこに売ってるの? 
  XRMではRhonkar's Trialの特産品になりました。
  フォーラムにXRM用の銀河図が用意されているので、セクターの場所はそちらをご覧下さい。

・お勧めの船を教えて
  Argon-M6コルベット艦 Centaur Sentinel
    Centaurの哨戒型。シールドが厚く(200MJ*5)、
    200以上の速度と高い機動性に加えて豊富なタレットを有しています。
    装備できる武器こそ限られますが、タレットの数がそれを十二分にカバーしています。
    Argon領のシップヤードなら割とどこでも買えるのも魅力。

  Argon/Split-M2駆逐艦 Tempest
    ArgonとSplitが合同で開発した駆逐艦。
    シールド、タレットの数、エネルギー出力、いずれも戦艦として一級品の性能です。
    更にArgonとSplitの合いの子という特性上、ArgonのPlasma Beam Cannonと
    SplitのPhased Array Laser Cannonを両方とも搭載できるため、攻守とも非常に優秀。
    なにより見た目が格好いい。これとっても大事。
    船はLegend's Homeのシップヤードで購入できます。

  Paranid-M2駆逐艦 Proteus
    駆逐艦にもかかわらず、M3*4機+M6やTSを3隻まで艦載できます。
    更に全種族のなかで最もFire Rateが高いレーザー兵器TBCと、
    戦闘機に対し異常な命中率とDPSを誇るEMDAを搭載できるので、
    対艦+対戦闘機ともに死角が存在しない凶悪な戦闘艦。AIに使用させても強いです。
    しいて欠点を挙げるとすれば、速度が若干遅いことと、
    10km前後の射程を持つ火器がない(=射程が短い)ことぐらいですね。

  Terran-TM軍用輸送艇 Advanced Macana
    Macanaの発展型。戦闘機を8機まで収容できます。
    手に入れることができれば序盤の移動拠点として大活躍。

  Split-M6コルベット艦 Drake
    外宇宙版Spring Blossom。M6なのに脅威の速度349+高機動。もうM3要らないね!
    カーゴスペースが狭いので、艦載機として運用しないと弾薬補充が面倒なのが難点。

  Teladi-M7フリゲート艦(?) Tern
    フリゲート艦というよりは軽空母と言った方が妥当ですかね。
    M1+の空母でも艦載できるM6やTSは3隻が限度ですが、
    この艦は6隻まで艦載できます。うーん、驚異的。
    搭載できる武装の種類は非常に少ないですが、FAAを各タレット4門ずつ装備できるため、
    Xenon以外の戦闘機相手には並のM7より強いです。

  Kha'ak-M6コルベット艦 Advanced Corvette
    バニラのKha'akとは似ても似つかぬAdvanced型。
    AIに使わせても格上のM7を沈めるほどの狂った強さですが、
    プレイヤーが使うと単艦でM7・M2を数隻沈められます。
     非常に強力ながら非売品のため、問題はどうやって入手するかですが…。

  Goner-M3戦闘機(?) Ranger
    XRMの世界では数少ない、JumpDriveを搭載できるM3。ついでにMilitary Scanner付き。
    戦闘能力は皆無なので実戦では使えませんが、速度とカーゴスペースも優れているので、
    もし手に入れる機会があれば売らずに銃後で動かすと色々便利な機体です。
    RangerはGonerのセクター、Light Seekerで購入可能です。

  Goner-M3戦闘機 Crusader
    基本的な特徴はRangerと同じ。
    こっちは武装できる他、カーゴスペースも拡張されているのでほぼRangerの上位互換。
    Rangerと同じく、セクターLight Seekerで購入可。

・Privateerとかいう連中って何?
  ライセンスを持った賞金稼ぎ。プレイヤーと同じく宇宙のゴミ掃除を生業としている連中です。

・System Override Software?
  XRMでは、このソフトを所持していると他の船をハッキングできるようになります。
  ハッキングが成功すれば相手の船を自分の所有物にできます。
  と言えばなにやら美味しい話にきこえますが、鹵獲には色々と条件が伴います。

    1. 前段階として、上記ソフトとHackerChipとEnergy Cellを所持している
      Chipはハッキングを試みる度に消耗する。相手のクラスによって消費量も異なる
    2. まず鹵獲対象のシールドにダメージを与えて無力化する
    3. 鹵獲対象に接近する(3kmぐらいまで)
    4. ソフトを起動する(configからkeyをバインドして行う)
    5. ハッキングは4-5段階行われる。その間、対象のシールドを剥ぎ続けなければならない
    6. ハッキングが最終段階まで終了したら鹵獲成功。

  実際に試してみると結構難しいです。
  大型艦の鹵獲ともなると、MARSによる火器管制はほぼ必須。

 ・撃墜時に賞金がもらえる条件って何?
   Police Licenseを所持していることが条件です。
  懸賞金がかけられている相手は名前の末尾に「$」がついています。

 ・JumpDriveが使えないと戦闘機で生きるのが辛い…
  XRMのM6はM3と十分渡り合えるだけの速度・運動性を有していますので、
  早めにM6に乗り換えることをお勧めします。
  例外としてGonerのM3 CrusaderはJump Driveが搭載でき、かつそれなりの火力があります。
  ですがGonerからある程度の信頼を得なければ入手できないため、現実的とは言い難いです。

 ・ORBITAL WEAPON PLATFORMS(OWP)を使おう
  バニラだとプレイヤーにとっては木偶の坊だった気がする防衛施設ですが、
  XRMではちゃんと公正に機能するようです。立ち上げる手順は以下の通り。

     1. OWP用のhotkeyをバインドする
     2. ステーション建設と同じ要領でOWPを設置。
       OWPがステーションモード中の間は絶対にドッキングしないで下さい。
     3. OWPをターゲットし、例のhotkeyを押す。
     4. これでOWPが起動します(ステーションからM1空母へ変更される)。

 ・駆逐艦や空母が搭載する火器がなかなか売ってなくて辛いよ
  XRMで追加されている、各地の「○○ Weapon Dealer」というステーションを利用して下さい。
  そこでは戦闘機用の軽火器から艦船用の重火器、更には各種ミサイルに至るまで、
  安定した量の在庫を常に確保してくれています。
  これらのステーションでの販売品は全て「生産品」で、かつ生産に必要なリソースが
  存在しません。なので無尽蔵に生産され続けます。

  Weapon Dealerのステーションが存在するセクターは以下の通りです。
  (私が知りうる範囲なので、実際にはもっと存在するかもしれません)

   ・Power Circle ―Argon、Boronに関連する火器を販売
   ・Midnight Star ―Argonに関連する火器を販売
   ・Preist's Pity  ―Paranid、Teladiに関連する火器を販売
   ・Family Ryk   ―Splitに関連する火器を販売




X3公式フォーラム―X3 Rebalance Mod (XRM) - Total conversion(Author: paulwheeler) 
http://forum.egosoft.com/viewtopic.php?t=304158



色々手直し(2013.05.22)
Barteringについて追記(2013.07.25)

4 コメント:

匿名 さんのコメント...

 XRMを入れようと思っているのですがいくつか分からないことがあるのですがComplex Cleaner以外でXRM導入前に入れたほうが良いMODがよく分かりません。入れているMODは基本的にここのブログにあるものです。
 あと元からあるセーブデータは消したほうが良いのでしょうか

匿名 さんのコメント...

追記 前提となるMODも外したほうがいいのでしょうか

kenbon さんのコメント...

https://www.youtube.com/watch?v=wF3-1KwRzOA

ASO さんのコメント...

入れるときにいろいろ上書き聞かれるけど全部上書きでいいのだろうか

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